軽貨物運送業で仕事をする方の年収は、働き方や契約内容、配送エリアなどによって大きく変動するため、一概に「いくら」と言うのは難しいですが、一般的な相場としては以下のようになります。
売上と利益の違い
多くの軽貨物ドライバーは個人事業主として業務委託契約を結んで働いており、収入は「売上」から経費を差し引いたものが手取りとなります。
一般的な目安(売上ベース):
- 月額: 30万円~60万円台のドライバーが多いと言われています。効率よく多くの荷物をこなしたり、単価の高い仕事を得たりすることで、これ以上の売上を上げるドライバーもいます。
- 年収: 上記を単純計算すると、年間で 360万円~700万円台 といった売上イメージになります。
重要な注意点:これは「売上」であり「手取りや利益(所得)」ではありません。
この売上から、様々な経費が差し引かれます。
主な経費
では、軽貨物運送業に必要な経費を確認していきます。
- 燃料費(ガソリン代など)
- 車両費(車両購入費、リースの場合はリース料)
- 保険料(自動車保険、貨物保険など)
- 車両メンテナンス費(車検、点検、修理、タイヤ交換など)
- 高速道路料金
- 駐車場代
- ロイヤリティや加盟金(所属する組合やプラットフォームによる)
- 通信費(携帯電話、データ通信)
これらの経費は働き方や車両によって異なりますが、月に数万円~10万円以上かかることも珍しくありません。月50万円の売上でも、経費が15万円かかれば手取りは35万円となり、年収としては約420万円となります。
ですので、「生活費として使えるお金」は、上記の売上からこれらの経費を差し引いた金額になります。
ちなみに、「所得税、住民税、社会保険料(国民健康保険、国民年金など)」は、生活費からの支払いになり、経費として取り扱えないので、節税する方法が気になる方は、税理士に確認するようにしてくださいね。国民負担率は46%と言われる時代なので、何の対策もしなかったら、利益のうち約半分が国に持っていかれてしまいます。
無知は損する時代なので、しっかり節税をして生活を豊かにしていきましょう。
年収を左右する要因:
- 働く時間・日数: 当然ながら、稼働時間が長いほど収入につながりやすいです。
- 配送個数・単価: 宅配などの場合、1個あたりの単価と1日に配達できる個数が直接収入に影響します。
- 契約内容: 業務委託元や仕事の種類(宅配、ルート配送、スポット便など)によって、報酬体系(個数単価、日当、走行距離など)や単価が異なります。
- 配送エリア: エリアによって荷物量や再配達率などが異なります。
- 効率: 効率的なルート設定や荷物の積み込み・積み降ろしスキルも収入に影響します。
軽貨物運送業の年収相場は売上ベースでは360万円~700万円台が多いですが、経費を差し引いた手取り額はそれより少なくなり、働き方や契約内容によって大きく変動するのが実情です。頑張り次第で高収入を目指せる一方で、経費管理や効率的な働き方が非常に重要になります。
まとめ
軽貨物運送業の年収は個人事業主が多いため変動が大きいです。一般的に月の売上目安は30万円~60万円台と言われますが、これはあくまで売上です。燃料費、車両費、保険料、メンテナンス費などの様々な経費を差し引いたものが実際の手取りとなります。働く時間や日数、配送個数、契約内容、効率によって年収は大きく変わるため、「相場」を示すのは難しいですが、経費を引いた手取りは売上目安より当然少なくなります。頑張り次第で高収入も可能ですが、経費管理・節税対策・効率的な働き方が重要です。